幼恋。
私がマンションに急いで行き
ドアを壊さんばかりの勢いで開けるとそこには知らない男の人が立っていた。
はて、私は部屋を間違えたのだろうか。
なんて一瞬思ったけど家具の配置も家具も全く私の今朝出たのと同じでやっぱりここは私と椛の暮らす部屋だと思う。
「だ、誰ですか…?」
不審者。
その3文字が頭に浮かんだがとりあえず言葉を交わすと
その中年の少し髪のボサボサしたダボッとした服の男の人は口を開いた。
「椛くんから頼まれて来たんだ」
「椛から…?」
「そ、ちょっとおいで」
そのおじさんは私を手招きしたから恐る恐るおじさんの座るソファーの側に近寄る。
「椛くんが来て欲しいところがあるって言ってたからそこまで案内するね」
椛と本当に知り合い?
椛に頼まれたのか?
やっぱり私は不安になって椛にメッセージを送ると
『そいつの言うことに従え』
と帰ってきた。
信用していいものなのか迷い、とりあえず叶ちゃんに状況をメッセージで送ったところで
おじさんが私の腕を引いた。
「わっ!」
「椛から従うようきたでしょ?
楽しみはあとに取っておこうと思ってたけど我慢できなくなっちゃったよ」
「え…?」