幼恋。

ボロボロと涙を零し続ける私の頬を叶ちゃんは両手で挟んで優しくて陽だまりのような笑顔で笑ってくれる。






「大丈夫、おりちゃんのことは絶対何があっても大事にするから」






叶ちゃんはそう言いながら涙を拭って頭を撫でてくれた。



やっぱり叶ちゃんといると安心していられる。




不安で怖くて私なんかって気持ちが少し軽くなって叶ちゃんの癒す力には毎回助けられてるなぁ。






「大好きだよ」






これでもかと思うほど優しい叶ちゃんに
私がこんなに素敵な人のそばに居ていいのか迷う。






「おりちゃん、僕には甘えてね？」






甘える。


叶ちゃんの言葉に思わず私は頷いていた。




そんな私の頷きを叶ちゃんは見逃さず、嬉しそうににっこり笑う。






「やった！頷いたねおりちゃん！」



「あ、えっと…」



「大丈夫、絶対絶対大事にするからね」






思わず頷いたけどこんなふうに喜んでもらってなんだか悪い気はしないし断ることも出来なかったから私も笑ってまた頷いた。




叶ちゃんになら少しだけ甘えられるような気がしたし、何より全て知ってて隠さなくていのは私からすると本当に助かる。



こんな私を受け入れてくれた叶ちゃんをちゃんと大事にしよう。




そう私も心に誓った。