幼恋。
【椛side】
ゲームセンターで松村と話したり、架子に笑いかけるおりはを遠目から見て少し安心した。
今は落ち着いてるみたいだなと。
「ねーねー、吸いすぎじゃない?」
おりはを見つめる俺に奏斗はそう言ってきた。
おりはと初めて付き合うようになってから辞めてたタバコだったが、おりはが犯されてからまた吸うようになって、本数が増えたのは言うまでもない。
自分でもダメなのはわかってるが、どうしても寝れない時とかどうしようも無い気持ちの時につい手を伸ばしちゃうんだよな。
「俺は椛が壊れそうで怖いよ〜。
まだよく寝れないんでしょ?」
「別に寝れねぇのは慣れた」
「ダメだって〜。
沖田ちゃんが元気になっても椛がダメになったら意味ないよ〜」
そんなこと分かってる。
でも寝れねぇもんは寝れねぇんだよ。
目を閉じるとあのオヤジとおりはの行為が浮かんできてダメなんだ。
「沖田ちゃんは守ってくれる人いっぱいいるけど、椛はいないじゃん〜。
椛の方が俺は心配」
「うるせぇよ」
心配なんかされなくてもいいんだよ。
俺はこれまでもこれからもおりはさえ守れればいいんだから。