幼恋。
海
【椛side】
俺が目を覚ますとおりはは居なくて
焦って家中探して街も探しに行ったが見つからず帰ってくると
乱れた格好のおりはがニコニコと満足そうに笑いながらリビングにいて
あのクソ野郎のところに行ってきたと笑って言ったから悲しくて悲しくて自分の力不足に腹が立って泣いてしまった。
いつもは寝れないのによりによって寝てしまったから。
その日以来、おりはの前で寝ない俺の目を盗み保健室にいて俺がトイレに行った間や、少し目を離した隙に居なくなってあいつの所に行って帰ってくる。
そんな日々が続き1ヶ月。
12月になった。
「あと3ヶ月で卒業とか早いよね〜この間入学したのに!」
「確かになー!冬休み何する?」
「定期的に集まりたいよね」
休み時間ごとに保健室に遊びに来る架子と松村と奏斗。
架子と松村はそう言っておりはを見るがおりはは上の空で話は聞いていない見てぇだな。
「俺は椛と遊びた〜い」
「お前本当木下くんのこと好きだよな」
「ん〜まぁ〜それなりに〜」
奏斗の言葉にそう言って苦笑いを浮かべるのは松村。
別に俺も好かれたくて好かれてるわけでもなければ、特別奏斗に何かしたことも無いけどな。
無性に懐かれてるんだよな。