幼恋。
木下くんの横暴なやり方に納得いかなくて
スマホを弄る木下くんに対して口を開く。
「木下くんはおりはの幸せを考えてあげないの!?
独占欲だか意地悪だか知らないけど、そんなことしてたらおりは幸せになれないじゃん」
幼なじみの独占欲。
おりはへの単なる意地悪。
もしそれが原因なら早いとこやめさせないと今後のおりはの人生に関わると言うと
木下くんは冷たい顔で私を見た。
「独占欲や意地悪でしてようがなんだろうが俺はおりはのために今までも友達や恋愛の邪魔をしてんだよ。」
「何がおりはのためよ!」
「お前にとってのおりはのためは、見守って沢山の人と関わらせることかもしれねぇけど、俺は違う。
人には人のやり方があんだよ。口出しすんな」
木下くんのその顔は本当におりはのためを思って言っている、嘘のない顔をしていて余計に訳が分からなくなる。
だったらどうして邪魔をするの…?
もしかして木下くん…
「おりはのこと、好きなの?」
好きだから意地悪してしまったり邪魔したりするの?
そんな顔で見ると、相変わらず冷たい顔の木下くんは鼻で笑う。
「たかが好きなだけで邪魔とかしねぇけどな」
わからない。
木下くんが何を考えているのか全く分からない。