幼恋。
隠し事
秋も深まりつつある10月。
高校になって初の文化祭の時期がやってきた。
私と椛はただ文化祭を楽しむだけだけど
架子ちゃんは文化祭委員に立候補したから忙しそうにしてる。
ちなみに叶ちゃんも文化祭委員になったらしい。
「委員楽しそうだな〜と思ってなってみたけど大変なだけだね〜!
うちのクラス非協力的だし」
「あはは、まぁみんなの意見通らなかったもんね」
「そりゃー喫茶店なんて上級生に取られるに決まってるじゃん」
架子ちゃんは委員の仕事をしながらそう愚痴をこぼす。
うちのクラスは喫茶店をしたいと言ってたけど、上級生も喫茶店が多くて却下され
結果、写真展になってしまったのだ。
だからみんなの撮った写真を集めて
配置とかどんな風にするかとかあとは全部委員がしなくてはならない。
「私もなんでも手伝うから頑張ろう!」
「うーー、ありがとうおりは〜!
はー、旬佑と放課後デートしたい…」
文化祭も近くなってきてココ最近は委員は残って作業してるから
架子ちゃんは旬佑先輩との時間を全然取れてないみたいなんだよね。
そんな会話をしながら作業していると
男の子の委員、松村 裕太(まつむら ゆうた)くんがくつくつと笑った。