幼恋。
「私はね、本当に運命だと思ってたよ。
だからショックでもう旬佑を信じることが出来ない」
恋人関係で信用がなくなったら終わりだもん。
少なくとも私はそう考えてる。
だから束縛もなしと決まりを作ったわけだし。
束縛するってことは信用してないってことだもん。
「絶対にまた信用取り戻すから…」
「ううん、ごめんダメだ」
もうそれ以上引き止めないで。
それ以上言われると許してしまいそうになるから。
そう思った私は、まだ何か言いたげな旬佑を置いてその場に背を向けた。
「架子!せめて友達としていさせて欲しい」
旬佑のその言葉に言葉は返さず背を向けたまま頷いてその場を後にした。
すごくすごく好きだった。
もう旬佑意外と恋することなんて考えてなかった。
でもそれは私だけだったんだ。
「う…っ」
今までの思い出とかを思い出すの涙が溢れてこぼれるのを止められない。
本当に本当に好きで、きっと愛だったと思う。
全てが嘘だとは思わないけど、でも今は全てを信じることも出来ない。
ありがとう旬佑。
これからは友達として普通に接することができるように早くなろう。
私は拭いても拭いても零れてくる涙を拭いながら教室へと戻った。