入れ替わったら彼の愛情をつきつけられました。
同棲生活
大河のマンションを知っているのは事実だった。
だが、陽菜が心配するようなことはなにもなかった。
以前イベントの成功を祝した打ち上げで、大河のマンションの近くで飲んだだけのことだ。
しかも美緒と大河の2人きりじゃない。
企画に関わった30人近くの社員が参加していた。
その時に珍しく酔っ払った大河が男性社員に送られて帰るとき、マンション名と部屋番号を口にしていた。
近くにいた美緒は偶然それを耳にしたというだけの話だ。
その時のこと思い出して思わず嘆息する。
ただの打ち合わせを陽菜に向けてあんな意味ありげな雰囲気で伝えてしまうなんて、自分の心の狭さを実感させられた気分だった。
「私って本当に柊さんのことが好きなんだなぁ」
柊さんのマンションの鍵を握り締めて歩きながら呟く。
以前に打ち上げをした居酒屋を通り過ぎて5分ほど歩いた場所に建っていたのは高層マンションだ。
さすが、企画部リーダーといってもその腕は確かなものだ。
上司たちからも買われているようで収入にもそれが反映されているらしい。
キラキラと太陽光を照り返し、目にまぶしい高層マンションを見上げ美緒は「ヨシッ!」と気合を入れ直し、エントランスへと向かったのだった。
だが、陽菜が心配するようなことはなにもなかった。
以前イベントの成功を祝した打ち上げで、大河のマンションの近くで飲んだだけのことだ。
しかも美緒と大河の2人きりじゃない。
企画に関わった30人近くの社員が参加していた。
その時に珍しく酔っ払った大河が男性社員に送られて帰るとき、マンション名と部屋番号を口にしていた。
近くにいた美緒は偶然それを耳にしたというだけの話だ。
その時のこと思い出して思わず嘆息する。
ただの打ち合わせを陽菜に向けてあんな意味ありげな雰囲気で伝えてしまうなんて、自分の心の狭さを実感させられた気分だった。
「私って本当に柊さんのことが好きなんだなぁ」
柊さんのマンションの鍵を握り締めて歩きながら呟く。
以前に打ち上げをした居酒屋を通り過ぎて5分ほど歩いた場所に建っていたのは高層マンションだ。
さすが、企画部リーダーといってもその腕は確かなものだ。
上司たちからも買われているようで収入にもそれが反映されているらしい。
キラキラと太陽光を照り返し、目にまぶしい高層マンションを見上げ美緒は「ヨシッ!」と気合を入れ直し、エントランスへと向かったのだった。