入れ替わったら彼の愛情をつきつけられました。
チュッと音を立てられて耳までボッと赤く染まる。
「あはは。相変わらず弱いな陽菜は」
大河はそう言うと洗面所で手を洗い、すぐに戻ってきて美緒を抱きしめた。
大きな両手に包み込まれて心臓は跳ね上がる。
大河のさわやかな香水が鼻腔をくすぐり、暖かさが伝わってくる。
給湯室であの子たちが噂していた彼女とうまく言っていないというのは、本当にただの噂だったみたいだ。
大好きな人の腕の中で、嬉しさと落胆する気持ちがせめぎあう。
でも、どうせならこの立場を楽しんでやろう。
不意にそんな気持ちになった。
大河に抱きしめられるなんてこと、今後一切ないことだろう。
それが今だけは許されているのだ。
これはきっと神様が自分に与えてくれたご褒美だ。
そう解釈することにして、美緒は両手をそっと持ち上げた。
そしてぎこちなく大河の背中に回す。
「あはは。相変わらず弱いな陽菜は」
大河はそう言うと洗面所で手を洗い、すぐに戻ってきて美緒を抱きしめた。
大きな両手に包み込まれて心臓は跳ね上がる。
大河のさわやかな香水が鼻腔をくすぐり、暖かさが伝わってくる。
給湯室であの子たちが噂していた彼女とうまく言っていないというのは、本当にただの噂だったみたいだ。
大好きな人の腕の中で、嬉しさと落胆する気持ちがせめぎあう。
でも、どうせならこの立場を楽しんでやろう。
不意にそんな気持ちになった。
大河に抱きしめられるなんてこと、今後一切ないことだろう。
それが今だけは許されているのだ。
これはきっと神様が自分に与えてくれたご褒美だ。
そう解釈することにして、美緒は両手をそっと持ち上げた。
そしてぎこちなく大河の背中に回す。