天然お嬢と双子の番犬さん
そんな人が悪い事すると思う?思わないよね!
「それとこれとは、」
「話がちげぇだろ、」
和が途中まで言って、湊が続きを言った。
溜息ばかりの二人。
どうにかして元気にさせたい。
溜息は幸せが逃げるって言うしね!
私なら好物が出れば機嫌が良くなるけど。和と湊は多分違う。
あれ?
そういえば二人の好きな物って?
「ねぇ?」
「「ん、」」
同時に私を見る二人。
「和が好きな物って甘い物?湊はコーヒー…で合ってる?」
イマイチ分かってなかったや。
湊は煙草って言いそうだけど。
「「お嬢と一緒なら何でもいい」」
私の肩に乗る二人の頭。
小さく言った声が両隣から聞こえる。
繋ぐ手が恋人繋ぎに変わった。二人の手に力が入る。
私と一緒なら?
もしかして二人も私と同じ気持ちなの?
「みんなで一緒に食べるともっと美味しいもんね!私も和と湊と食べるの大好きだよ!」
「はぁ…、」
「…チッ、」
二人の大きな溜息が零れた。