天然お嬢と双子の番犬さん
「こらぁ!」
せ…せんせいの匂い…?
私と和の前に来ていた先生から漂う芳香剤のような匂い。
…うわぁ、すっごい匂い。
「ダメですよぉ、カンニングわぁ!プンプン!」
確かに凄い匂いがプンプンするけど。先生も分かってるならこんなに付けなきゃいいのになぁ。
香水って慣れると分からなくなるとは言うけど…昨日まで普通だったはずだけど。急におかしくなったのかな?
でも和と湊は臭いって思った事無いけど。いつも通りのいい匂いだし、分量決めてるのかな?
メモ書きを没収された。
中腰になった先生の胸が和の近くにあるが、和は一切見ていない。何処か一点をずっと見ているような感じだった。
「やまとくぅん!聞いてますかぁ!」
「…チッ、」
あああ、眉間のしわと舌打ちがぁ。匂いやら、なんやらで機嫌悪くなってきてる…。