天然お嬢と双子の番犬さん
これ以上二人を待たせちゃ悪いと思って、全力疾走で教室に入ったら、女生徒に囲まれてる二人がいた。
慌てて来たのに!君達は随分楽しそうだねぇ!
私を見つけて近づいてくる二人。
「なんだその膨れ顔…」
「良かったねー!囲まれて!」
若い女の子達に囲まれて、そりゃあいい気分だったでしょうよ!でも残念でした!私の方が二人の事沢山知ってるもんねーだ!
「あっ、もしかしてヤキモチ妬いちゃった?」
ピクッ…、
「…お餅焼かない、」
餅は七輪が一番おいしいんだよ?こんな所でやったら、火災報知器鳴っちゃうでしょ。はぁ、和ってば何を言ってるんだか…、
やれやれと心の中でふかーく溜息。
「は?なに可愛い事言ってんの。襲うよ?」
「あ゛?可愛い顔して何言ってんだ。犯すぞ」
え?
「…違うよ。嫉妬してる?って意味だよ」
「…馬鹿な事言ってんじゃねぇよ。帰んぞ」
可笑しいな、今早口和と湊がいた気がしたんだけど…。