天然お嬢と双子の番犬さん
まあ、そんなこんなで…。
ここからはパパが冷静になるまで割愛。
長々と、下らない事ばっかりだからね。
容赦なく──、割愛。
前にいるパパを前に正座、からの崩し。
いつもの事だし。
ずっと正座は疲れるから。
パパだって胡坐かいてるし。
和と湊も崩してるし。
他のみんなも崩せばいいのに。
今はいないけど。
いっつも正座しちゃってさぁ。
疲れちゃうのにね。
「───そうか、またさらわれたのか…俺の…娘が誘拐、なぁ」
ピキッと音がなり、持っていたガラスのコップが破損した。手の間から焼酎が漏れていく。
ガラスって握れば壊れるものだったっけ?
たまに分からなくなる事があるけど。普通は無いよね?
パパは心配症。ママが私を産んですぐに亡くなって、その後からずっとこんな調子だって聞いてる。
この地毛の色も顔も性格もほとんどママ似らしい。写真を見た感じだと凄い美人なのは知ってるけど…。だったらやっぱり似てるのは、髪色だけだよね。
だって、普通の顔だもん。