天然お嬢と双子の番犬さん
悩む間もなく出て来るのは一か所。
「レンタルビデオ屋さん!」
「…昨日見たやつか?」
その通りだよ!湊!
亡霊シリーズだよ!
昨日見ていて思った。
全部通して見たいって。
四作目の物は旧作扱いになった頃だろうし、今借りれば安く長期間手元に置いておけるからね。借りに行きたい。
「それならパパのネットレンタルで見ていいよ?」
「亡霊シリーズは借りてこないといけないんだ~」
それで見れるなら、行きたいなんて言わないんだけどね。
うーん、と悩む三人。
駄目って言われそう…。
パパの着物の袖を引っ張った。
「…だめ?」
ビデオ屋さんだけでいいんだけど…。
「か…かわ…そんなの何処で覚えてきたの!?」
挙動不審からの抱き着き。
肩から目だけ出して見ると、後ろの二人は何故か口元を抑えて顔を逸らしていた。