天然お嬢と双子の番犬さん



全国トップの極道の弱点は花。だからこそ狙われている。


それにプラスで中国本土を仕切るマフィアの弱点も花だと知られてしまえば、今よりも狙われる事が多くなる。

それは日本だけではない、世界中から狙われてしまう可能性が出て来ると言う事。




「それを言い出したのはお前だろーが」



「ああ…でも、俺の顔は誰にも知られてない。知ってるのはほんの一部、信用できる幹部ぐらいかな」



「いや、そう言う事じゃね…」



「当分日本にいる予定だし。仕事なら安心してここからでも出来る、リモートワークってやつかな?」




呆れ顔の竜二が大きな溜息を吐く。その半面、留華は本気だった。




「俺は別にあの兄弟が孤児だったから、そんな事を言ってるわけじゃない。実際俺も孤児みたいなもんだったしな。

親父と千夏さんに恩を感じているから俺は…俺達は自分の意志でここにいる。この世界に自ら染まったんだ。


だからお嬢は命に代えても守ってみせると言い切れる。それは俺以外の奴等だってそうだ」




そこまで言うと、一瞬口を閉じた。この先を言うべきかと悩んでいるようだ。


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