天然お嬢と双子の番犬さん
「……ん゛‼」
「…バッ…‼」
二人は一度顔を逸らし、深呼吸した。
直ぐに向き直し、頭を撫でてくる。
「僕もお嬢の近くにいれて嬉しいよ」
「…今回だけだからな」
大きな手。
ゴツゴツしてる。
二人の手をそのまま頬の方に持ってくる。
不思議そうな顔をしていたけど、構わず顔をスリスリ。
「和も湊も綺麗な手してるんだね。二人の手も大好き」
抜かりないんだなぁ。なんのハンドクリーム使ってるか、後で聞いてみないと…ん?ハンドクリーム?
あっ!そうだ!
シュークリーム!
立ち上がり、二人に手を振った。
「和は風邪っぽいから早めに寝なよ!
あと湊は煙草吸い過ぎ!あと一本までね!
んじゃっ‼」
顔を真っ赤に染め上げた二人は顔を逸らし、
「……ありがとう…」
「……分かってる…」
小さな声で言った。