天然お嬢と双子の番犬さん
みんなお酒に呑むのに必死で、あんまり食べてないけど。
プリンを食べながら繰り広げられる、一気飲み対決を鑑賞中。
ヂュ──、
あ、ジュース無くなった。
氷と地味に残ったオレンジジュースの味。好きじゃないからいつも継ぎ足しで飲むけど、気付いたら無くなってた。
えっと、ジュースは何処に…。
突然目の前に出てきたオレンジ色の液体が入った瓶。
「探し物はこれかな?」
「留華!」
既に栓抜きしてあるそれをコップに注いでくれた。
氷も新しく入れてくれたから冷たくて美味しい。
「親父も飲み比べして来たら?」
「はぁ??俺に敵う奴なんているわけねぇだろ?」
「そうだね。昔の親父だったら無理だったかもね。昔の親父だったらね。俺は勝てないかな昔も今も、親父には敵わない。俺はそう思ってるけど、昔の親父は無理でも今なら勝てるかもしれないって、他のやつらは言ってたよ。昔ならって」
…昔って言い過ぎじゃないかな?