天然お嬢と双子の番犬さん
オモイアイ
留華はその後、一口しか食べてない自分のケーキも私にくれた。
はんぶんこの意味が無くなっちゃったけど、もうお腹いっぱいなんだって。
私としては嬉しいんだけどね!
「「お嬢」」
大きな口を開けた時に呼ばれたから、吃驚してフォークを落とす。浴衣にクリームが付いてしまった。
ああ!パパに買ってもらった高いやつ…!
ちらりとパパを確認。みんなとお酒に呑むのに必死で気付いてないみたい。
ふぅ、良かった。
でも早く落とさないと染みになっちゃうよね!?
「うわあ!?」
立ち上がるつもりだったけど、それよりも早く体が浮いて吃驚した。湊に抱えられてる。
「洗面所行くぞ」
「一人行け、」
「染みになる前に急ごうね?」
私一人で行けるのに!子ども扱いしてるな!?それに自分で歩けるよ!
二人に連れられて出ようとした時、留華に呼び止められた。