天然お嬢と双子の番犬さん
留華とも当分会えなくなるって事かな。
…ちょっとだけ寂しいな。
「ん。どうしたのお嬢」
一瞬だけ見たけど、留華にはバレバレだったみたい。
「留華との時間が無くなって寂しいなぁって」
「大丈夫、時間が空けばお嬢に会いに行く。だから部屋で待ってて」
留華の手が私の肩に乗る。
──ズキンッ‼
っっ…‼
「花?どうした?」
パパが心配してこっちを見てる。痛みを耐えつつにっこり笑う。
「ちょっと吃驚しただけ」
「そうか?何かあればすぐ言うんだ。いいな?」
笑顔のまま頷いた。
今の痛みはきっと昨日噛まれた時の物…留華に噛まれた傷が痛んだんだ。
後で薬塗らないと。
…一人で塗れるかな。
「花、今日は集会初日だから、この二人はそれに出ることになる。何もないと思うが…念には念だ。あまりうろつくのは辞めておけ」
「はぁい」
じゃあ、今日は一人で映画三昧の日かな。
リンと一緒にゴロゴロしてよっと。