天然お嬢と双子の番犬さん
さっき言った言葉だ。
「?、何をすればいいの?」
私がそう言ったもの。
お金かかる事だったらどうしよ。お小遣いで足りるかな?
でも先に取ってくれないと、何も出来ない───。
ふと、何かが私の脇の下に入った。
その後すぐに浮いた体。
「な、なに!?」
「いつも通り。抱き上げただけだろ」
…確かに。
集中してみると、両脇にあるのは湊の手だった。
び…びっくりした。
見えないだけでこんなに違うなんて。
宙に浮いて、降ろされた。そこは畳でもベッドの上でも無いように思えた。
「湊…、私今どこに座ってる?」
クッションの上…?
でも、柔らかいわけじゃないし。
ちょっと硬い。だけど硬すぎない。
湊は何も答えてくれなかった。
「ねぇ───、」
…あっ。
手が解かれた。
自由になった感じがする。