天然お嬢と双子の番犬さん


さっき言った言葉だ。



「?、何をすればいいの?」



私がそう言ったもの。


お金かかる事だったらどうしよ。お小遣いで足りるかな?

でも先に取ってくれないと、何も出来ない───。



ふと、何かが私の脇の下に入った。
その後すぐに浮いた体。



「な、なに!?」

「いつも通り。抱き上げただけだろ」



…確かに。

集中してみると、両脇にあるのは湊の手だった。



び…びっくりした。
見えないだけでこんなに違うなんて。


宙に浮いて、降ろされた。そこは畳でもベッドの上でも無いように思えた。



「湊…、私今どこに座ってる?」



クッションの上…?
でも、柔らかいわけじゃないし。

ちょっと硬い。だけど硬すぎない。



湊は何も答えてくれなかった。



「ねぇ───、」



…あっ。


手が解かれた。
自由になった感じがする。

< 312 / 527 >

この作品をシェア

pagetop