天然お嬢と双子の番犬さん
───学校到着。
職員室へ向かう二人に手を振って、私は教室に行く。
「あっ、花!遅いわよ!もお!」
「鞠おはよ~~!」
教室のドアを開けて、最初に話しかけてくるのは茶髪の女の子。ルーズに着こなした制服と胸元に光るハートのネックレス。
友達の桃園 鞠ちゃん。
抱き着いて来た鞠は今日も通常運転。
「早めに来たのに花がいなかったら意味ないじゃない!」
…あれ?
鞠の顔をジッと見る。
うん、やっぱり!
「アイシャドウ変えたの?凄く可愛いね!」
「バイト代入ったから新しいの買ったの~!流石花だわ~~!」
いつもよりキラキラ増し増しの薄ピンク色のアイシャドウ。鞠に似合う色合いで綺麗!