天然お嬢と双子の番犬さん
弟のアイ
昔の話。留華が居なくなった後の話。
「今日からこいつ等が花の”犬”だ」
そう言ったのはパパ。
パパの後ろから出てきた二人。
強くてかっこよくて優しくて…凄く綺麗な双子の兄弟だった。
───…なにか、
可笑しな事言ったかな。
そうじゃなきゃ…。
湊がこんな事するはずない。
「…っ、?」
状況を理解するのに、数秒掛かった。
それぐらい突然で。
有り得ないと思っていたからだと思う。
だから───、
煙草の味がこんなにしてるのに、
”キスされてる”って事を把握するのに遅くなった。