天然お嬢と双子の番犬さん



自分の席は窓際の後ろから二番目。スクールバッグの中身を出しながら鞠とおしゃべり。


「今日、転校生来るみたいよ!二人!」


和と湊かな?


「しかも超絶イケメンって噂」


和と湊の事だね!
二人共かっこいいからね!

皆にも分かってくれるのは嬉しい!


自分の事のように嬉しくて、ニヤニヤ。


「まあ、でも花に惚れるのは間違いないわね」

「惚れる?」



あの二人が?
惚れ…?んー?



「無いと思う」



だって、惚れられるような要素ゼロだから。私。


それに…私にとって五十嵐組の皆は家族みたいな感じだし。それが崩れるのはちょっと怖いかなぁ。


鞠が大きな溜息をついた。



「あのねぇ…花は無自覚過ぎなの!化粧してないのにその顔面はズルい!」


「ん?化粧水はバチャバチャ付けてる!」


「そう言う事じゃないのよ。おばか」



あいた…。


軽くチョップを受けた。

< 33 / 534 >

この作品をシェア

pagetop