天然お嬢と双子の番犬さん
休み時間、廊下には沢山の女生徒がこっちを見ている。
視線の先には和と湊の二人…。
「従兄弟だろうとなんだろうと!花はあげないわ‼」
抱き着く鞠が二人を睨んでる。
ちょっと苦しい。
それと、いつから鞠のになったんだっけ?
「花!いい?こういう男は必ず裏があるのよ!騙されちゃ駄目よ!」
裏?確かに二人は裏の世界で働いてるけど。鞠にはわかっちゃうの?凄いなぁ…。
「ハハ、酷い言いようだなぁ」
「ふん!あたしの花にちょっかいなんて出したら…覚悟しなさい!」
鞠の威嚇攻撃も和と湊には効かない。
この気迫、結構凄いんだけど…やっぱり二人には効かないかぁ。私はたじろぐんだけどなぁ。
「まあいいわ。あんた達が花の従兄弟って言うならいい事教えてあげるわ。
あまり目立った行動はしない方が身のためよ。あいつ等に目を付けられることになるわよ」
「…アイツ等?」
寝ていたはずの湊は起き上がった。