天然お嬢と双子の番犬さん



小さく舌打ちが聞こえた。



「不知火さんの方がいいの?当たり前かぁ、だってお嬢はずっと不知火さんが好きだったもんね?初恋の人なんだもんね?」



…どうして、知ってるの。


留華も知ってた。知られてた。
どうして…和も知っていたの。

言った事なんて無かったのに。



「いいよ。構わない。誰が好きだろうと僕にとってはどうでもいい。その前に僕の物に、僕達(・・)の物にしてしまえばいいから」



ウエストの締め付けが無くなる。
帯が解かれたのだと理解した。



な、なに…して。



手が、指が、肌をなぞった。
首から順に滑らせて、太ももへ。



「…っ!!」



左の足が上がる。何かの上に不自然に乗った。

何かの台に乗った訳じゃないと思う、だって少し暖かいから。



内もも。左の内ももに吐息が当たってる。



「ひっ、」



舌が触れたんだろうか。
湿った感じがする。


同じ流れ。


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