天然お嬢と双子の番犬さん
一瞬、静かになった部屋。
灰を落としながら口を開く。
「俺が考え無しで言うと思ってんのか?」
チッ、
舌打ちがをする留華がいた。
出て行こうとする留華に向かって竜二は口を開く。
「…花はお前の事について何も言っていない。
あのネックレスは俺が気付いて取り上げた。
さっきの話も誰が言ったとは言っていない。
お前が俺の知らない所で花に何をしているのか…、俺には全く分からない」
「……嗚呼、そう」
話も半分に襖を開ける。
視線の先は花の部屋へ向かう廊下の方。
「花は部屋にいない。暫くは」
留華は顔をしかめ、見ていた方と逆の方向に歩き出した。
***