天然お嬢と双子の番犬さん


『特別よ。だってほら…バーベキューは大勢でやる方が楽しいじゃない?』

「わああ!確かに!」



沢山いれば楽しいのはよく知ってる。家でやる時は、五十嵐組以外の人もいて、合わせて100人近くでやってるから。



「ありがとう!鞠!和と湊も誘ってみるね!」

『ついでよ!つ・い・で!無理に誘わなくてもいいわよ!』

「ふふ、はぁーい!」



電話を切った後で、ハッとした。


それは和と湊の事───、
”解任する”その言葉を思い出した。


…そうだった。二人はもう。
なのに…行くって言っちゃった…。



「花?まだ起きてたのか?」



パパの声がした。



っ───、



「ぱ…ぱぱぁ…」

「花!!?まさか…!パパが恋しすぎたのか!?ああ!俺も!パパも花が恋しかったよぉお!」


半べその私と焦りと叫びのパパの声が響いた。


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