天然お嬢と双子の番犬さん
二人の事
快晴。絶好のバーベキュー日和の今日。
リュックに詰め込んだ、心配性パパからの沢山の荷物と共に。
「よいしょ…!」
かなり重くなってる。
…うーん、流石に詰めすぎたような。
チラリと確認したのは、玄関先で涙涙涙のパパ。ハンカチがぐっしょり濡れている。
これ以上泣いたら、もらい泣き中の五十嵐組の皆も涙の台熱唱になってしまいそう。
コンパス三つも入れられたけど、全部違うみたいだし…他のも沢山同じようなの入ってるけど。
全部違うなら仕方ないよね!
必要な物だし!
リュックとこのおっきなクーラーボックスを持てば…完了だし!これぐらい大丈夫、な!はず!
「よし!頑張るぞ!」
「────寄越せ」
わっ…!
ズシッと来てた重さは瞬で消えた。
「っ、みなと」
「……、」
無表情、無言の湊が重たくて大きなリュックを取り上げた。
その奥では無言でクーラーボックスを持つ和がいた。