天然お嬢と双子の番犬さん
昨晩、パパにお願いをした。
鞠の事、川辺に行く事、バーベキューをする事…二人を連れていく事。全部順を追って話した。
パパは黙ってそれを聞いてくれて、最後には「分かった」と許してくれた。
反対するのかと思った。
だけど「分かった」って。
理由が理由だからって、苦笑いした。
────そして今に至る。
和と湊、それから私の三人で出掛ける。
「……お嬢、気を付けてね」
「う、ん…!ありがと、留華」
少し気まずい留華との距離。
最後の最後まで一緒に行く事を反対していたのは留華…でもパパが何か言ってくれたみたい。
今は普通に笑ってる。
「……お前等、分かってるな?」
行く前に二人に向かって言ったパパ。
和と湊は何も言わず小さく頷いていた。