天然お嬢と双子の番犬さん
────キラキラ輝く川に目も一緒に輝かせた。
「わ、わああああ!きれー!」
「ふふ、花!後で一緒に入りましょ?」
「うんっ!楽しみ!」
麦わら帽子を被り、いつもより可愛い笑顔を見せる鞠。
それはきっと大好きな彼氏さんが一緒にいるから。
「はじめまして。鞠の彼氏の、笹本 司です」
「はじめまして!五十嵐花です!えっと、二人は双子で…和と湊です!」
和と湊を交互に指差した。
二人は小さく頭を下げる。
司さんはあははと苦笑い。
「背が大きいですね。同い年でこれだけ差があるとなんだか負けた気がします」
実は20歳超えている二人。
「…これだけかっこいい人が鞠の近くにいるんだね。少し自信無くなってしまうね」
「もう!変な心配しないでよね!…ダーリンの方が百倍かっこいいわよ」
鞠…顔赤くなってる!
「もしかして太陽にやられ…!」
「……お嬢?違うと思うよ?」
耳の傍で和の小さな声が聞こえる────、
ゾクッ、
直ぐに離れた私に和も、鞠も目を見開いていた。
「…用意しないと!二人も手伝って!」
笑ってから荷物の置かれた場所へ足早に向かった。