天然お嬢と双子の番犬さん
腫れた足首を石に座り、冷たい川で冷やす。
隣には同じように足を入れる鞠の恰好は、ハーフパンツとスポーツウェア。どっちも渇きやすそうな素材みたい。
「ごめんね、花…入りたかったわよね?」
「え?入ってるから大丈夫だよ??」
申し訳なさそうに言った鞠と、きょとん顔の私。
「ふふ…そうね」
笑う鞠は続けて小さい声で言う。
指差した方には和と湊が肉を焼いてる姿。
「それで?胸が痛む原因は判明したのかしら?」
肉を焼こうとする和を湊が止めている。
それでも無理矢理やろうとするから、口喧嘩がスタート。
そんな二人を見て、くすっと笑ってしまった。
あんなに悩んでたのが嘘みたい。
隣の鞠に耳を貸してとジェスチャーする。
「あのね、」
最初から気が付くべきだった。
この感情に。
私自身の変化に────。