天然お嬢と双子の番犬さん
ガッカリ…幻滅してないかって事?
「考えてなかった!」
「「…は?」」
え、ちょ…そんな低い声で言わなくても…。
「和の言った穢らわしいとか、湊の言う幻滅したか、とか。そんな事全く感じなかったよ」
ただ…ズキズキしたぐらい。
それと────、
「羨ましい…とは思ったけど」
留華が話している時もずっと感じてた。
胸はずっと痛かったけど。
「二人は私よりも年上だし、カッコいいから、私よりも沢山経験してる事も多いだろうし…だから、変な事じゃないと思うよ!
それに、えっと…年齢的にも恋人がいてもおかしくないと思う…し……」
……初めて。
自分がもっと早く生まれていたら。
自分がもっと早く二人に出合えていたら。
なんてあり得ない事を考えてしまうのは生まれて初めて────…。
二人に負けないように手に力を込めた。力が入ってしまった、その表現の方が合ってる気がする。
「でも…やっぱり…私だけが独り占めしたいって思うのは、駄目かなぁ?」