天然お嬢と双子の番犬さん
大人しく…か。
それなら、と。
取り出したのはスマホ。
帰り際、鞠が送信してきたURLを確認する。
「これを読んでお勉強しなさい。いいわね??」
そんな鞠からの圧を思い出す。
お勉強って事は参考書って事だよね?
なんの参考書だろー?
私の苦手な国語かなぁ。
「……恋愛小説…サイト?」
開いた途端、思わず声に出してしまった。
想像していた中身とは雲泥の差だったから。
小説?なんでだろ?
…あっ、そっか!
「これで文面の勉強をしなさいって事だね!」
流石、鞠!
とにかく、鞠の言ってたお勧めのを見てみよっと。どうせ自由に動き回れるわけじゃないしね。
────留華も、いないし。
帰って来てから言われた。
留華が一時的に帰ったって。
何かトラブルが起きたんだって、パパが言ってた。
……前は帰って来てほしかったはずなのに。変な気分…変な感じ。