天然お嬢と双子の番犬さん
履き終えると今度は湊に抱っこされた。
お姫様抱っこじゃない。
もう目の前に湊の顔があるの。
「湊…かっこいい!」
「…なんだよ。急に」
「みーなーとー?それは辞めようかー?」
なんか和、怒ってる。
不機嫌だぞ。
湊は舌打ちをして、お姫様抱っこに変更。
でも待って!
「私も走る!」
二人よりは遅いけど!
現役JKだぞ!走れるぞ!
「「却下」」
何故‼‼
「いたぞ!」
後ろに結構な人数がずらり。
上履きのまま走ってくる。
土足厳禁って書いてるのにね!
二人はまた走り出す。
それを追いかけてくる三年の先輩達。
でもあと少しで校外だし、流石に追ってこないはず!
と思ったら、突然急カーブ。
直ぐそこに校門があるのに逆方向へ。