天然お嬢と双子の番犬さん
3mぐらいあるフェンス。
一人なら余裕かもしれないけど。
流石に私を抱えながらは無理があるんじゃないかな。
…なーんて。
二人には関係ない事だったね。
ガシャンッ‼
後ろには立ち止まる先輩達の姿。
口を開け、唖然とした様子だった。
フェンスの上に座り見下す。
「あれ?登って来れない?もしかして怖いとか?」
「男の癖にだせぇな、お前等」
「あ゛!?ふざけんな‼」
あああ…なんで挑発するの。
先輩がフェンスに足を掛けると、他の人達も足を掛け登る準備。
それを待つこと無く、二人同時に飛び降りた。
フェンス越しの先輩に和が中指を立てる。
「じゃあね、金魚の糞共」
和、言葉遣いわるーい。
最後にベーっとしてから走り出した。
先輩の怒鳴り声が聞こえるがそれも段々遠くなっていった。