天然お嬢と双子の番犬さん
家が極道だから、色んな人と会う事が多かった。
だからなのか、少しの殺気とか視線とか、嘘付いてる時とか分かるようになった。
目を見て、顔の表情を見て。いつもと少しでも違う所があった時、それは”偽り”だとパパに教わった。
二人の顔を交互に見た。
いつもと変わらない優しい表情。
「じゃあ、ずっと一緒にいれるんだね!良かった!和と湊といれるの凄く嬉しい!」
嬉しくて二人に飛び込む。
必ず受け止めてくれるって分かってるから、高くジャンプしても全然怖くない。
真ん中に、抱き着くように二人の首に手を回した。
「和、湊!大好き!」
優しくて、強くてかっこいい。
血は繋がってなくても、家族だから。
「…僕も好きだよ」
「…俺も、好きだ」
二人は一瞬躊躇する動きをしたが、背中に手を回してくれた。