離縁するはずが、エリート外科医の溺愛に捕まりました
指先で、唇で、舌で。達樹さんは私をとろとろにしていく。
何度も体を弛緩させてすっかり乱れたシーツに力なく横たわると、ぼやけた視界に引き締まった筋肉の美しい達樹さんの体が映った。
息が上がっている私に容赦なく覆いかぶさった達樹さんの口元には、正方形のパッケージが咥えられている。
「達樹さん……お願い、話を」
なんとか振り絞って声を上げたものの、達樹さんはやはり耳を傾けてはくれない。
訴えるように彼の胸元に触れていた両手首は掴まれ、顔の横のシーツに縫い付けられた。
「ああぁっ──」
彼の熱い欲望が私の中に容赦なく入ってくる。
思わず息をするのを忘れてしまった私に、達樹さんは呼吸を思い出させるようにキスを落とす。
口内を熱い舌が蹂躙すると、それだけでお腹の奥がきゅんとした。
「おお……すごいな」
私を見下ろした達樹さんはわずかに表情を歪め、意地悪く口角を吊り上げる。
ゆっくりと動き出すと寝室には私の感じ入る声が響き渡った。
すぐそばで聞こえる達樹さんの荒い吐息と、肌が重なり合う音。鼓膜を震わせる全てが情欲を駆り立てる。