離縁するはずが、エリート外科医の溺愛に捕まりました
与えられる刺激はどれも知らなかったことなのに、ハァハァと息は上がり体の熱も上昇し続ける。
「大丈夫か?」
「だい、じょうぶって……?」
訊き返すのがやっとな状態の私の様子を目に、達樹さんは耳元でフッと微笑する。
覆い被さり、半開きの私の唇を塞ぎ込んだ。
「っん、ふっ──」
少し前まで私の隅々までを調べるように動き回っていた舌が、今度は口内で暴れまわる。
息つく間もなく官能的な口づけを落とされて、なんとか繋ぎとめていた意識が飛びそうになった。
「初めてでも、これだけ蕩ければ大丈夫だろう」
力なくベッドの上に放りだした手の平に、達樹さんの大きな手が重なる。
指を絡めてぎゅっと握りしめられたと同時、呼吸の仕方を忘れるほどの強烈な刺激に全身が震え上がった。
「これから……俺無しじゃだめな体にするから、覚悟して」
涙の膜で揺らめく視界の中、達樹さんのどこか意地悪な微笑が映っていた。