どうしているの?ねぇ、先輩…
「可愛いなー、可愛いなー、ねぇ身長いくつ?」
「えっと、ひゃくごじゅう……」
「聞いた!?瞬くん聞いた!?160ないんだって!」
「だからなんだよ」
「あー、彼女にするなら絶対こういう子に限るよね。なんかもう見た目が美味しそう!今すぐ連れ出して食べちゃいたい!マシュマロみたいプリンみたい焼き芋みたい!」
「……焼き、芋」
それは、喜んでいいのか。
「あずお前うるせぇって。七瀬ビビってんだろ」
「ねぇねぇ、そこの会長なんかほっといて、お姉さんとイケないことしよーぜ?」
「え…」
「ははっ、1人でしてろバーカ」
「はい、お先にカツカレーねー」
「おぃーっす、どーもー」
食堂のおばちゃんから手渡されたカツカレーは、瞬先輩のトレーの上に乗っかった。
セルフサービスの福神漬けを大量に乗せて、先輩はトレーを持ち上げる。
「んじゃ、お先ー」
行っちゃった。
後ろ姿になっちゃった。
次会えるのは、放課後かな……
長いなぁ……放課後まで。
「可愛いなぁ、ほんと」
隣で笑うあず先輩が、ニコニコしながらじーっと見てくる。
「なんか、うん、雰囲気が可愛い」
「………」
「うっらやましいなぁ」
「、…」
うそ……だ。
羨ましくなんてないくせに。
瞬先輩に好かれていない私のことなんて……羨ましい訳ないもん。
本当に羨ましいのは……私のほうだもん。