どうしているの?ねぇ、先輩…
どうしよう、私……
「瞬先輩、…早く別れればいいのにって、……早く、彼女いなくなればいいのにって、……思っちゃう、…」
不幸な自分は誰かに助けて欲しいくせに、人の不幸を望んでる。
私、最低だ……
「美香……大丈夫だよ、別れてほしいって思うのは当然だもん。そう思うくらい、悪いことじゃないよ?」
「、…っ……」
「私なんてキスしちゃったんだよ、……彼女の気持ちなんて考えないで、しちゃったんだよ」
にっしーの目にも、じわじわ涙が浮かんでくるのが見えた。
「だって好きなんだもん、……仕方ないじゃん。好きなの……止められないじゃん」
ベッドの上でにっしーが泣き出すから……
私の涙も、また止まらない。
全然、「好き」が止められない。
早く早くって、好きな人の不幸を願うくらい、
止められないよ……
始まりから最悪だった、誕生日。
色んなことが起こりすぎた、誕生日。
多分、死ぬまで一生忘れない、誕生日。
そんな誕生日は最後の最後までひたすら泣いて、やっと終わった……