どうしているの?ねぇ、先輩…
最終章.先輩との未来
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「あ、今年も始まったね」
13時。勤務先での休憩中、テーブルに置いてあるファイルを手に取ったところで後ろから先輩スタッフの声が聞こえた。
「美香ちゃんもそろそろ受けてみたら?正社員試験」
「うーん…」
この書店は年に1度、非正規から正規雇用への登用試験が行われる。
取りあえず曖昧な相槌をしつつ、ファイルに記載されている試験内容に目を通していく。
ジャンルごとの本の知識、接客態度、一般常識に面接、更にはグループディスカッションが試験の項目のようだ。
……正社員、か。
このお店で働き出した当初は、もちろん本の知識なんて何もなくて接客もかなり苦戦した。
試験なんて受けられるレベルじゃないことは、誰が見てもわかるほどで。
だけど今は……
もちろん学ばなきゃいけないことはまだまだ多いし、知識不足も否めないけど。
それでもあの頃から比べると、少しは成長している……と、思える部分も多少はあるから、こうして先輩スタッフが勧めてくれたんだと思う。
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「あ、今年も始まったね」
13時。勤務先での休憩中、テーブルに置いてあるファイルを手に取ったところで後ろから先輩スタッフの声が聞こえた。
「美香ちゃんもそろそろ受けてみたら?正社員試験」
「うーん…」
この書店は年に1度、非正規から正規雇用への登用試験が行われる。
取りあえず曖昧な相槌をしつつ、ファイルに記載されている試験内容に目を通していく。
ジャンルごとの本の知識、接客態度、一般常識に面接、更にはグループディスカッションが試験の項目のようだ。
……正社員、か。
このお店で働き出した当初は、もちろん本の知識なんて何もなくて接客もかなり苦戦した。
試験なんて受けられるレベルじゃないことは、誰が見てもわかるほどで。
だけど今は……
もちろん学ばなきゃいけないことはまだまだ多いし、知識不足も否めないけど。
それでもあの頃から比べると、少しは成長している……と、思える部分も多少はあるから、こうして先輩スタッフが勧めてくれたんだと思う。