Pierrot
刹那、ブブッとスマホが振動する。母からLINEが送られてきた。そこに書かれていたことに詩音は固まった。
『ごめんね、近々入院することになった』
そのあとに書かれていた文には、エコー検査で腫瘍が見つかったとあった。乳がんになってしまったのだ。
「お母さん……」
顔から血の気が引いていくのがわかる。笑ってなどいられない。スマホを持つ手が震える。恐怖しか胸になかった。
「詩音?」
「どうしたの?」
友達の声に我に帰る。ここは学校で友達が大勢いる。こんな姿、見せてはいけない。ピエロを演じなければ……。
「お母さん、乳がんが見つかった入院することになっちゃったみたい。がんステージはニだって言ってたから大丈夫だよ!」
そう何もないように言って笑う。みんな入院という単語に驚いたものの、「なら心配ないね」と笑う。
「うちのお母さんも入院したけど、すぐに退院してたよ」
「心配しなくてもいいよね。むしろ、うるさい人がいなくてラッキー!」
『ごめんね、近々入院することになった』
そのあとに書かれていた文には、エコー検査で腫瘍が見つかったとあった。乳がんになってしまったのだ。
「お母さん……」
顔から血の気が引いていくのがわかる。笑ってなどいられない。スマホを持つ手が震える。恐怖しか胸になかった。
「詩音?」
「どうしたの?」
友達の声に我に帰る。ここは学校で友達が大勢いる。こんな姿、見せてはいけない。ピエロを演じなければ……。
「お母さん、乳がんが見つかった入院することになっちゃったみたい。がんステージはニだって言ってたから大丈夫だよ!」
そう何もないように言って笑う。みんな入院という単語に驚いたものの、「なら心配ないね」と笑う。
「うちのお母さんも入院したけど、すぐに退院してたよ」
「心配しなくてもいいよね。むしろ、うるさい人がいなくてラッキー!」