目が合ったその瞬間から
「準備できたよ。」
私はそう朔くんに報告する。
「じゃあ行こっか。」
「え?どこに?」
「集合場所に。」
そうだ。私は集合場所にすら一人で行けない。
「ごめん。ありがとう。」
「ううん。こっちが巻き込んだんだもん。」
そう言って家を出ようとした時
「あっ。これあげる。」
「え?これ鍵…だよね?」
突然朔くんに鍵を渡された。
「それここの鍵。ここの鍵は俺と古都しか持ってないし、ここに人を入れたのも古都が初めてだよ。」
「え?そうなの?なんで私のこと入れてくれたの?」
誰も入れたことのない家に入れてくれたなんて嬉しい。けど疑問がいっぱい。
「古都だからだよ。だから古都もここには誰も入れないでね。」
「わかった。」
「じゃあ行こうか。」
私たちは家を出た。