強盗返し

　お姉ちゃんの言葉に首を傾げる。お姉ちゃんは何を言っているのだろう？ママが亡くなったショックでおかしくなってしまったのかしら？

「お姉ちゃん、何言ってるの？」
「私はあなたの姉ではないわ。だってあなたはお母さんのコレクションだもの」
「は？　何それ、何の冗談？」
「あなた、最初は別の家庭にいたわよね？」
「よく覚えてないけど、3歳の頃でしょう？　確か私達が生まれた時に遠い親戚が子供を欲しがって、私を養子に出したんだよね。だけど3歳くらいに養子先の両親が事故で亡くなったから、元の家ここに戻ったんでしょう？」

　私がそう言うと、お姉ちゃんはクスクスと笑い出した。

「え？　何か違った？」
「あなた、そんな嘘を今までずっと信じていたの？」