彼の後ろの特等席
「あのさ、早見さん居るー?」
クラスの外から4人の男子の声がした。
ちなみに彩乃の苗字が早見!
「はい?」
彩乃は席を立って男子の元に駆け寄った。
私もちょこちょこ彩乃の後ろをついていく。
「私が早見ですけど」
と
やはり強い態度で男子の前に立った。
「(やっぱ美人で綺麗って噂は本当だったんだ!)」
「(だなっ♪もーたまらんっ)」
「(俺やっべこーゆー女超タイプ!!)」
「(モデルみてぇ・・・)」
妄想が
男子達の妄想がッ
じわじわ伝わってくるのは私だけっ!??
「あのーッ?」
「あ、別に妄想とかしていたわけじゃなくてだな」
「そうそう。俺等はそんなんじゃなくて・・・」
「えーと・・・なんてゆーか」
「メアド教えてくんない?」
「てかあんた達誰?」
「えっと知らない?」
「知らないから聞いてるんでしょ?」
「だ、だよな~」
「俺等一応バンド組んでてるんだけど」
「そうそうッ!アクアドールっちゅーバンド!」
「で?」
「・・・はい。俺ボーカルの杉井拓夢。よろしく」
「俺は、ドラムの竹石 祐也。よろしくー」
「俺はーキーボードの佐崎 大地。ってわけでよろしくな」
「んで。俺がギターの柳原 棗、こんな感じでアクアドール。」