分岐点  ~幸せになるために

毅彦が 上司になって 1年が過ぎた秋。


溜まった仕事を 片付けるため

私は 土曜日に 休日出勤をした。


その週は 急ぎの仕事が 重なって。

後回しにした 仕事が 結構あったから。


そんな時は 土曜日に 出勤して

黙々と 仕事を 片付ける。


休日は 落ち着いて 仕事ができるから。


たいがい 誰か 出勤していて。

みんな 淡々と 自分の仕事に 集中している。


私は 休日出勤の オフィスが 好きだった。



その朝 私が オフィスに着くと

私の部署は 珍しく 誰もいなかった。


そのうち 誰か 来るかなって思って。


私は パソコンを開いて 仕事を始める。



「あれ? 杉野さん 一人?」

私の後に オフィスに入ってきた毅彦。

「はい。今日は 珍しく 誰も 出てないですね。」

私は パソコンから 目を上げて 毅彦に 目礼する。


毅彦も 自分の席に 腰を据えて 

黙々と 仕事を始めた。






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