分岐点  ~幸せになるために

「課長、お昼 どうしますか?」

キーボードを打つ音だけが 響くオフィス。

予想以上に はかどった仕事に 満足して。


私は 時計を見て 毅彦に声を掛けた。


「えっ? もう そんな時間?」

「はい… コンビニで 何か 買って来ましょうか?」

私は 立ち上がって 毅彦の方を 見る。


「うーん… 杉野さん あと どのくらい かかる?」

「私は あと1、2時間ですね。」

「じゃ 続けてやって 終わってから 食事にしない?」

んっ?…… んんっ?


私は 最初から そのつもりだったから。

昼食の用意を して来なかったけど。


それって 一緒に 食事しようってこと?

だとしたら 気が重いなぁ…


「はい…」

私は 曖昧に返事をして デスクに戻る。


まぁ いいか。

もし誘われたら 用事があるって 断ればいいんだから。


毅彦と 2人で食事をすることは 

その時の私には 負担でしかなかった。


その後も 私達は 黙々と 自分の仕事をして。


特に 何かを 話すわけでもなく…








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