分岐点 ~幸せになるために
その日の夜 毅彦から ラインが来て。
『こんばんは。今 大丈夫?』
『はい。今日は ごちそう様でした。』
『俺も ごちそう様』
『ちょっと。止めて下さい!』
『照れてる?可愛いね。』
『本当に 怒りますよ?』
職場での 毅彦からは 想像できないような
甘くて 親し気なラインに
私は ドキドキが 止まらない。
『杉野さん 彼氏は?』
『いませんよ』
『いつから?』
『秘密です』
今まで 私のプライベートに 興味なんて なかったくせに。
『秘密?(笑) また ご飯食べに行こう。』
『いいんですか?』
『もちろん。食べたい物 考えておいて』
『課長は 何が好きですか?』
『俺は 肉かな』
『私も お肉 好きです』
『来週は 美味しい肉 食べようか?』
『はい』
毅彦は これからも 私と付き合うつもり?
それとも 私に 口止めするために 会うの?
『じゃ おやすみ』
『おやすみなさい』
こんなラインしてたら 勘違いしちゃうよ。
” おやすみ ” なんて 恋人みたい…
ぼんやり スマホを見つめながら。
甘い気分で 胸が ドキドキして。
私 今夜は 眠れそうにないよ。