分岐点 ~幸せになるために
それに 私は 毅彦のことを 何とも 思っていなかった。
単なる 上司。
それ以上でも それ以下でもない…
好きとか 嫌いとか。
恋愛の対象として 考えたことなんて なかった。
上司としては 合格点だけど。
それだけだったはず。
まさか 自分が 毅彦と 付き合うなんて…
みんな そうなのかもしれない。
ほんの 些細なきっかけで
踏み込んでしまった 世界。
足を 踏み入れた 後でさえ
このままでいいのか いつも迷っていた。
それなのに…
揺れ動く 自分が 許せなくて。
毎日 自己嫌悪。