囚われのおやゆび姫は異世界王子と婚約をしました。
「ラファエル様、大変です!!部屋の奥に、見た事もない生き物がいます」
「……また見た目だけが珍しいといわれる者か、早く開放してあげてくれ」
「いえ……それだけではありません。……人間なのですが、大量の魔力もっているようで……いや、妖精かもしれません」
「………どういう事だ?」
報告にきた警備隊員はとても混乱しているようでラファエルもよく意味がわからなかった。見てみる方が早いと、ラファエルとリトはそちらの方へと向かった。
が、その部屋に入った瞬間にそこにいる物が尋常じゃない存在だと肌で感じることになった。魔力が感じたこともないぐらいに強いのだ。きっと、先ほどの妖精が100人居た時の魔力量とでは比にならないぐらいに高いのだ。あまり感覚に、ラファエルは1度足が止まり、そして全身に鳥肌がたっていた。
「ラファエル様、これは……」
「あぁ、とんでもない妖精を捕まえていたようだな」
その部屋は魔力を押さえ込む魔法が何重にも重なっていた。これほどの魔力を使える人間はいないだろう。きっと、何100人ほどの魔法がさかなりあっているようだ。それでも、ギリギリで抑えこまれている魔力。
何もない部屋に、仕切りのように中央にカーテンがかかっていた。それをこえて、奥に向かう。そこには大きな檻があり、そこは人影があった。